犬だって大好きなんだよ!スキムミルク!でも食していいのかどうなのか??【あぐコラム】スキムミルク
ワンちゃんに牛乳をあげてはいけないとよく言われます。
スキムミルクについても疑問に思ったので調べてみました。
1. スキムミルクとは?
スキムミルクは、牛乳から脂肪分を除いた脱脂乳を粉末状に乾燥させたものです。脂肪がほとんど含まれていないので少ないエネルギーで、たんぱく質やカルシウムを摂ることができます。スキムミルクのカロリーは・スキムミルク大さじ1(6グラム)で22kcalとなります。
スキムミルク液(スキムミルク10gを水90gで溶いたもの)は、同量の牛乳に比べて次のような特徴があります。
- 脂肪はほとんど含まれない
- カロリーは牛乳の1/2程度
- たんぱく質、カルシウムはほぼ同じ位含まれる
- ビタミンA・Dは少ない
牛乳の乳脂肪分・水分を除去して粉末にしたスキムミルク(脱脂粉乳)は、牛乳の良質なたんぱく質やカルシウムなどの栄養素をそのまま含みながら低脂肪です。長期間保存も可能です。
2.牛乳とお腹を壊す原因「糖不耐性」
牛乳でお腹を壊す原因は乳糖を分解できないいわゆる乳糖不耐があるからだといわれています。
牛乳を飲むとおなかにガスがたまる、ゴロゴロする、下痢をするなどの不快症状が現れることを乳糖不耐といいます。
知られてきた症状ですが病気というわけではありません。 乳糖は、自然界では乳のみに含まれる糖で「二糖類」と呼ばれます。二糖類の仲間には、砂糖や麦芽糖などがあります。
乳糖は乳糖分解酵素(ラクターゼ)によって、ガラクトースとグルコースに分解され、体内でエネルギー源になります。
乳糖は乳酸菌の栄養源でもあり、腸内で乳酸菌の発育を助けます。さらに、乳糖にはカルシウムの吸収を促進する働きもあります。
人間の乳糖不耐は、乳糖を分解する酵素(ラクターゼ)が大人では小腸で少なくなり、十分に働かないことにより起こると考えられてきました。しかし実際には、牛乳を飲んで下痢をする人の割合はそれほど高くないことがわかりました。
乳糖の摂取量と下痢発生に関するヒト試験によると、乳糖30g(牛乳700mL相当)を摂取したグループでも下痢は起こりませんでした。60g(1,200mL)を摂取のグループでは50%以上の割合で下痢が起こりましたが、一度に1,200mLの牛乳を飲むというのは、実生活ではほぼ考えられません。
実は牛乳を飲んだ時の不調の理由は、腸内細菌叢にありました。
乳糖が小腸で分解されない場合でも、大腸に存在する乳酸菌やビフィズス菌などの腸内細菌が多い人では乳糖が分解され不快症状が出にくいことが近年の研究により明らかになってきました。乳糖は最終的に腸管内で分解され、乳酸や酢酸や酪酸などの安全な代謝物となって吸収されていきます。
では牛乳に含まれる乳糖ですが
スキムミルクには含まれているのでしょうか?
スキムミルクに乳糖は含まれています。
脂肪分を取り除いていますが糖はそのままですので当然乳糖も含まれています。
3. 犬は牛乳は飲んではいけない?
私の見解からすれば答えは場合によるという事です。
牛乳も食物ですので糖不耐性だけでなくアレルギーがあることも考えられます。愛犬がお腹を壊したりゴロゴロいうようであれば避けてあげるのがいいのではないでしょうか?
愛犬は大切な家族です。
全てを伝えることができる家族ではないだけによく観察して対応してあげてください。