【あぐコラム】愛犬あぐの健康について＊犬の涙やけってどうしてなるんだろう？どうにかしてあげたくなるし気になるよね＊
あぐは一週間に一回全身を洗います。
以前は目の周りが目ヤニで一週間でかっちかちになって
涙やけみたいになって困っていたからです。
↑ 毎日目の周りを拭いても目ヤニが付きます。
ワンコあるあるだと思いますが綺麗に保ちたいですよね。
今回は涙やけについて一緒に学んでいきましょう。
１．涙やけとは
２．涙やけの原因
３．涙やけを起こしやすい犬種
４．涙やけの緩和方法
１． 涙やけとは
涙やけはは目頭から目の周り鼻にかけて涙が流れ続けることで目の周りの被毛が茶色く変色してしまう事を言います。常に濡れているので細菌が繁殖しやすく皮膚炎につながるおそれもあります。皮膚炎を患うとかゆみを伴うケースもあります。
涙は角膜を保護する役割を持ち、通常は目頭に涙点という穴から入って鼻涙管という管を通り、喉から吸収されます。
本来は外側に溢れるほどは産生されませんが、なんらかの理由で眼球から涙が溢れ出し、涙の成分が赤茶色く変化することによって起きるのです。
涙が眼から溢れてしまう原因は主に以下の7つがあります。
1.1. まだ涙点や鼻涙管が未発達
この場合の涙やけは、成長とともに治ります。
1.2. 老廃物で鼻涙管が詰まっている
鼻涙管が細い食べ物の成分体質的な物等の要因があり鼻涙管を塞いでしまうケースです。犬にも人と同様に鼻涙管と呼ばれる目と鼻をつなぐ管があります。
この器官が詰まることで涙が鼻から抜けず外にあふれ出し、涙やけを起こしてしまうのです。
1.3. 涙点の場所が浅く、排泄しにくい構造をしている
解剖学的に涙の排泄が苦手な犬種もいます。
1.4. 炎症を起こしている
まつげやゴミなどの刺激やアレルギーなどによって角膜に傷がついた場合炎症を起こしていることがあります。ある一定の季節にのみ涙が大量に出てしまったり、目元だけでなく全身の毛が変色したり、発疹等が見られたりするときは、アレルギー症状を引き起こしている可能性が高いです。
1.5. 眼輪筋が未発達
目の周りの筋肉が未発達だと、涙点や鼻涙管の状態に関わらず十分な涙液の排泄が行われないことがあります。
1.6．ドックフードやおやつが体に合っていない
フード自体の品質が悪かったり、保存状態が悪く酸化したフードを食べたり、原料や添加物に対してアレルギー反応が出たりすることが考えられます。
1.7．目にゴミや毛が入ってしまった
毛やまつ毛が目に入ってしまうことで涙が止まらなくなり、涙やけを引き起こすパターンがあります。これは長毛種の犬や逆さまつ毛の犬に多く見られる現象で、異物を取り除いてあげることで症状が緩和します。
2．涙やけを起こしやすい犬種について
2.1 トイプードル・マルチーズなどの小型犬
目で作られた涙は、鼻に抜けていくように管があります。その管を「鼻涙管」と言います。この鼻涙管が非常に細い為、詰まりやすいといわれています。
先天的に涙点の位置が涙液を排泄しにくい場所にあるだけでなく、鼻涙管も細く老廃物がたまりやすいため、ほかの犬種より眼から涙液が溢れやすく、涙やけを起こしやすいのです。
2.2 パピヨン、日本スピッツマルチーズ・ビションフリーゼなどの目頭に毛が刺激になりうる犬種
目頭の毛が目にあたりやすく刺激で涙液が溢れやすく、涙やけを起こしやすいです。
毛などが目を刺激して涙が止まらなくなりやすい犬種です。
2.3 チワワ、ポメラニアン、シーズー、キャバリア、、ペキニーズ、パグ、ブルドッグ、短頭種
異物や目元の毛などの影響を受けやすく、涙やけしやすい犬種です。
目が出ている犬は、ドライアイが原因だったり、
目周りの毛が目に入りやすかったり、散歩中に草が目に当たったりする事も多いので、目にトラブルを起こしやすい犬種と言われています。
3 .犬の涙やけの緩和方法・治療法
犬の涙やけになったらどのような対処方法があるのでしょうか？
瞼を温めマッサージをする
眼瞼温罨法と言われる方法です。タオルやコットンを用いてまぶたをマッサージしてあげることによって、血行を良くし、涙の油成分を促進させることで流涙を抑えることができます
涙やけ部分を拭く
眼瞼温罨法という方法です。暖かくした蒸しタオルやコットンを用いてまぶたをマッサージしてあげることによって、血行を良くし、涙の油成分を促進させることで流涙を抑えることができます。
汚れた毛を短くカットして清潔に保つ
涙で汚れてしまった皮毛を長期間放置してしまうと、その部位が雑菌の温床となり、皮膚に炎症を起こしてしまいます。そのため、その部位の皮毛を短く維持することで清拭しやすくすることができ、清潔な状態を維持することができます。着色した赤茶色の涙やけをきれいに落とすためには、変色した毛を切り落とすのが確実です。
ドッグフードを切り替える
フードから起こっている食物アレルギーの場合、食餌を変更することで涙やけが改善するかもしれません。食品添加物が涙やけに与える影響は不明ですが、低アレルゲンのフードを選択することで、皮毛や皮膚の状態を良好に保つことも良いでしょう。
病院を受診し点眼薬等の治療を行う
眼疾患を治癒するためには、原因を解明し適切な治療を受けるためにも病院の受診することも有用です。しょっちゅう涙を流していたり目の周辺が臭い場合、まずは動物病院に行って診察を受けましょう。目の感染症が原因になってる場合は抗生物質を投与したり抗生物質を含んだ目薬で治療を行う必要があります。獣医師の病状の説明と治療の方法についてをきき愛犬の症状の改善を目指しましょう。
【涙やけを拭く時の注意点】
ホウ酸水は大丈夫？
よく涙やけにはホウ酸水が有効と言われますが、個人的にはお勧めできません。ホウ酸の経口中毒量は成人で1～3g、致死量は15～20g（※1）と言われており、犬（体重3kgで想定）であれば体重換算で推定される経口中毒量が約0.05g～0.15g、致死量が0.75～1gとなります。現在はホウ酸中毒のリスクから推奨されていません。
※1 財団法人 日本中毒情報センター 保健師・薬剤師・看護師向け中毒情報【ゴキブリ団子（ホウ酸含有剤）】 Ver.1.02
犬に使用した場合、目からたれた液を舐めてしまったり、目周辺に傷があった場合にその傷から吸収される可能性もあります。涙やけの跡自体は健康上問題のないものですので、あえてホウ酸水を使うリスクを取る必要はないのではと思います。
ゴキブリに使用するホウ酸団子の影響で、ホウ酸に強い毒性があるのではと言われることもありますが、浄化器官である腎臓を持たない生物にとってホウ酸は劇薬ですが、腎臓を持つ生物にとっては持たない生物ほどの毒性を持ちません。
重曹は大丈夫？
重曹も涙 を拭くのに良いと言われています。ホウ酸と比べると重曹のほうが毒性は低く、食品添加物としても使われているので比較的安全性は高いと考えられますが、重曹は塩分を多く含んでいるので誤飲には十分注意が必要です。病気等で塩分を制限しているケースでは特に気をつけて下さい。
また、重曹で皮膚が溶ける等言われることがありますが、重曹は弱アルカリ性で皮膚が溶けたりはしませんのでご安心下さい。
4.涙やけの予防方法
涙やけによって変色してしまった被毛は、カットするしかありません。そうならないためにも、日頃からしっかりと予防をするのが大切。ここでは3つの予防法を紹介します。
1．ストレスを減らす・運動をして代謝を上げる
運動量が不足すると新陳代謝が悪くなり、体内に老廃物がたまって涙やけを引き起こしやすくなります。散歩などの適度な運動によって愛犬のストレスを緩和し、涙やけを発症しにくい体質をつくってあげることが大切です。
2．生活環境の改善
花粉やハウスダスト等のアレルギーによって起こる涙やけを予防するためには、定期的な掃除や空気の循環が効果的です。
3．食事を見直す
低アレルゲンのフードに変えてあげることで症状が改善されることもあるため、涙やけが気になるときは愛犬の健康状態をチェックしながら、食事を見直してみるのも一つの手です。
しかし、急激に涙の量が増えてしまったときには、目に傷がついていないかを確認し、迅速に獣医師の診察を受けることも大切です。
私たちでも目の周りが綺麗でなかったら不快ですよね。犬もきっと一緒です。
一緒に快適な生活を送っていきましょう。
参考記事☟
https://inu-gohan.jp/dog_namidayake/
